仮想通貨ビットコインの手引き

現在、物価上昇、預金金利の低下やマイナス金利の影響により、政府主導で「貯蓄より投資」というように投資ブームがにわかに起こっています。株や債券、投資信託などの有価証券が有名ではあるが、今、新しい投資先として注目をされているのが、「仮想通貨」です。ここでは、仮想通貨の仕組みや特徴を紹介していきます。 ■仮想通貨とは まず「仮想通貨」とは、インターネット上に存在している電子的な通貨のことを言います。通常のお金である紙幣や貨幣のように実態を伴わない通貨のため「仮想通貨」と呼ばれています。仮想通貨の代表として有名なのはビットコインです。 ■仮想通貨の特徴 仮想通貨の特徴の一つ目は、法定通貨と換金ができることです。インターネット上でやりとりされていた「電子マネー」などは、円・ドルなどの法定通貨に変えることはできませんでした。しかし、仮想通貨と呼ばれるものはネットワーク上に「取引所」が存在していて、法定通貨とのやりとりが可能です。それはつまり、「仮想通貨から円・ドルなどの法定通貨に換金できる」ことを意味しています。現状でも、代表的な仮想通貨であるビットコインやイーサリアムなどが、ドル円の為替取引と同様に、取引所でやりとりを行なっているのです。外国為替取引の「FX」と同じような感覚で売買を行うことができるので「新しい投資先」として仮想通貨が注目されています。 二つ目の特徴は、暗号化と分散化技術によって、改ざんや消失などの不正を防ぐことができることです。仮想通貨はネット上で通貨として存在するための「システム」が優れていると言えます。仮想通貨の安全性が保たれている理由としては、「ブロックチェーン技術」・「P2P分散化技術」・「プルーフオブワークシステム」といった技術があるためです。 三つ目の特徴としては、特定の国家や中央銀行に依存していないことです。通常の法定通貨の場合は、円やドルのように国や銀行が発行して、国がその通貨の価値を保証してくれています。しかし、仮想通貨の場合は、国や銀行に依存せずに使うことができるのです。しかし、価値を保証しない通貨がお金として成立するのでしょうかという意見があると思いますが、仮想通貨はネットワーク上で作り上げたシステムの技術への信頼性によってお金としての価値を生み出しています。よって、国や中央銀行に依存しないということは、誰もが換金性のある通貨を作り出すことができるということです。現在、様々な企業や、団体が独自の仮想通貨を作成する時代となっているので、詐欺などの通貨にも注意しておく必要があります。